仏教と科学の狭間で

11-0 仏教と科学の狭間で

授業料を払って学んだ仏教(特に密教)について、疑問も含め、独断的に書いてきた。一方、プロローグでも書いたが、科学的思考をベースに生きてきた人間にとって、「仏教教理」だけなら「あー、そうですか。そのように考えるのですね」と知識として受け入れる...
インド初期密教

8-2 漢訳経典を元にした初期密教研究

ここでは大塚伸夫による漢訳経典に基づく初期密教研究を見てみよう。大塚は、初期密教時代における漢訳経典を精読し、その変遷を密教化という観点から調べている。このような方法論の特徴の1つとして、同系列の経典に、何世紀にも渡って類本が存在する場合、...
インド初期密教

8-1 大乗仏教からの変化 ― ヒンズー教化

大乗仏教では、衆生の救済や悟り、そして自分の悟りを目指し、成仏することが目標だった。ところが、インド グプタ朝の頃(4世紀ぐらい)になると、現世利益的な延命、病気平癒、国家護持などの祈願がどんどん登場するようになる。同時にそれを実現するため...
インド初期密教

8-0 インド初期密教 ー その成立過程

前節では、インド密教を述べる前に、日本と他国との間での仏教・密教の研究状況の違いを独断的にみた。当然、国により、研究状況に違いはある。仏教が宗教である以上、それぞれの国や地域の事情に合わせた発展を遂げている。それは、仕方がないことで、そのた...
仏教研究の状況

7-3 密教研究の比較

これまで述べたのは、仏教全般における西洋での研究だ。密教研究に注目すれば、西洋では後期密教もしくはタントリズムの研究が非常によく進んでいるように見える。高野山大学でK先生に「後期密教に興味を持ったのですが、何かいい本はありませんか」とお聞き...