インド後期密教

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10-9 父タントラと母タントラという分類

これまでは、『秘密集絵タントラ』に代表される「父タントラ(空)」と『へーヴァジュラタントラ』『チャクラサンバラ(サンバラ系)タントラ』に代表される「母タントラ(楽)」との分類にしたがって後期密教を見てきた。この分類は、大学の授業でもO先生か...
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10-8「性」と「死」の統合 ― 『時輪タントラ』

『時輪(じりん)タントラ』(カーラチャクラ・タントラ)は仏教史最後に現れた後期密教経典であり、父タントラと母タントラを統合する「不ニタントラ」と言われる。実際、マクロコスモスとミクロコスモスを統一的に解釈し、「性の理論」と「死の理論」を統一...
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10-7「死の理論」(タナトロジー)の導入

前のブログでは、田中公明の研究]をもとに、後期密教にどのように「性の理論(=セクソロジー)」が導入されてきたかを見てきた。土着宗教から母タントラの究竟次第として、「楽」つまり性快感を持続昴進させる生理学的ヨーガの手法が発展したが、それに対す...
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10-6 後期密教における灌頂儀礼、生起次第、究竟次第

後期密教において、行者がどのような過程で悟りを開いていったのかを見てみよう。灌頂体系密教は文字通り、秘密の教えであり、資格を得たものにだけ示される。その入門儀式が灌頂である。後期密数経典『密集会タントラ』「第十八分」に基づくと、①瓶灌頂、②...
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10-5 仏教における修行プロセス

当たり前の話だが、仏教ではみんな悟りを目指す(はず)。ところが、どんな修行方法によって、それを目指すかは時代とともに変化してきた。仏教初心者のために(私も、まだまだ初心者だが、すぐ忘れる)悟りを目指すための修行のプロセスの変化を、釈迦の初期...