大乗仏教

大乗仏教

4 新たな思想体系の確立:中観思想、唯識思想

大乗仏教は、いろいろな新たな概念を生み出した。その思想的基盤を支えた2つの思想体系がある。龍樹(ナーガルジュナ)による中観派と無著・世親による唯識派の2つの思想体系だ。それぞれ異なる立場であるが、大乗仏教の基盤を形成し、後の仏教哲学、実践、...
大乗仏教

3 三身と多仏の世界

3-1仏は一人じゃなかった⁉︎初期仏教では、仏とは「ブッダ=ゴータマ・シッダールタ」のこと。「この世に一度だけ現れた、歴史上の一人の偉人」だった。でも、大乗仏教では変化が起こる。「仏は、そんな一人きりの存在じゃない!」「いや、むしろ無数いる...
大乗仏教

2 仏性、如来像思想 みんな仏になれる 

2-1仏性初期仏教や部派仏教のころ、仏(ブッダ)は「この世界に一人だけ現れる、すごい修行者」であり、遠い存在。伝説の人。自分がなれるとは思えない存在だった。でも、大乗仏教はそこに疑問を投げかける。「いやいや、誰だって仏になれるんじゃないの」...
大乗仏教

1 菩薩思想

部派仏教では、真理(法)を自ら発見したブッダは偉すぎるので、弟子がそこまで到達するのは、おこがましい。煩悩を滅し、解脱した修行者を最高到達点として阿羅漢(声聞と縁覚)と称した。ポイントは、自分の悟り(自利)、解脱であった。コメント===>自...
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4 大乗仏教

誕生の背景:初期仏教から部派仏教へと発展する中で、仏教はすっかり「出家者だけの世界」になってしまった。修行者は難しい教理ばかり進めて、自分の成仏(自利)ばかりを願い、庶民に寄り添うどころか、「専門家集団の内輪の世界」に入ってしまった。その反...